翼状片

翼状片は、一般の方にはあまり聞き慣れない病気かと思いますが、紫外線が主な原因とされており、目の表面に異常な増殖組織が生じる病気です。

私の印象としても、農業や漁業など屋外で仕事をされている方に多く発生しているように思います。地元の南国市は農業が盛んな地域ですので、翼状片の患者さんも多く見受けられます。

手術後の再発について

翼状片術前
翼状片術前
翼状片術後
翼状片術後

翼状片の手術は、切除することは簡単なのですが、切除後に再増殖が生じ、再発することもあります。

再発率は、手術方法によりさまざまです。いったん再発してしまうと、手術前よりも充血がひどくなったり、癒着による眼球運動障害が生じたり、再手術が困難になったりするため、いかに再発を少なくするかが、われわれ眼科の担当医にとっては大きな課題であり、現在も全国でさまざまな手術法が改良・考案されています。

翼状片の症状

翼状片は血管を多く含む厚みのある組織であり、角膜の上に盛り上がっている状態として存在します。自覚症状としては、よく目が充血する、ごろごろする(異物感)、などの訴えが多くあります。また、他人に目が赤いと指摘される、鏡で見て目が赤くなっているのが気になる、などの訴えから眼科を受診される場合もあります。

翼状片を放置し、角膜中央まで進行すると、乱視がひどくなって視力が低下することもあります。さらに進行して瞳孔の部分を覆ってしまうと、失明に至ることもあります。

翼状片の手術時期について

翼状片は良性の病気なので、特に手術の時期について、決まった基準はありません。手術をする医師自身の経験値や、患者さんの訴えの程度・年齢・翼状片の大きさなどを総合的に判断して、患者さんと相談の上で決定することになるかと思います。

一般的な翼状片手術の傾向

(1)若い人ほど再発しやすい
(2)大きいものほど再発しやすい

そのため、(1)患者さんに切除希望があり、(2)中年以降で、(3)あまり大きくないもの、というケースが適用ということになるかもしれません。

私は、単に年齢だけで決めることはなく、翼状片の厚み・充血の程度(増殖の勢い)・両眼性かどうか、など、翼状片そのものをよく観察します。そうした上で、年齢なども勘案し、手術するかどうかを決めるようにしています。

高木式翼状片手術法について

翼状片の手術法の中には、再発を防ぐために抗ガン剤を溶かした液を点眼したり、目の表面に塗ったり、放射線を照射したりする方法もあります。

高木式翼状片手術法は、翼状片を切除後に周囲の結膜に切れ目を入れて上下2つの弁を作成し、角膜から数ミリ離れた、中央よりもやや下方で結膜弁を縫合する方法です。

私が研修医時代を過ごした高知県農協総合病院(現:JA高知病院)には、高木式翼状片手術法の考案者である高木義博先生が名誉院長として在職されていました。高木先生の翼状片手術を目の当たりにし、また直接ご指導ご指導いただくこともでき、高木式翼状片手術法を取り扱った論文発表や学会発表をする機会にも恵まれました。今後も、この経験を活かし、翼状片手術を私のライフワークとしていきたいと考えています。

論文発表

  • 高木式翼状片手術法の改良、眼科 1996年

学会発表

  • 高木式翼状片手術法の改良、第49回日本臨床眼科学会
  • Takagi’s method in pterygium operation:3rd Thailand-Japan Joint Meeting on Ophthalmology,Bangkok,1999